クラウドセキュリティの基本とゼロトラスト入門
境界型防御の限界
従来のセキュリティ対策は、社内ネットワークとインターネットの間にファイアウォールを設置し、「内側は安全、外側は危険」とみなす「境界型防御」が主流でした。しかし、クラウドサービスの利用拡大やリモートワークの普及により、守るべき情報資産が社内ネットワークの外にも存在するようになり、このモデルは限界を迎えています。
そこで注目されているのが「ゼロトラスト」という考え方です。
ゼロトラストとは?
「何も信頼しない(Zero Trust)」を前提とし、すべてのアクセスに対して厳密な認証・認可を行うセキュリティモデルです。場所やネットワークに関わらず、ユーザーやデバイスの正当性を都度確認します。
クラウドセキュリティの重要ポイント
1. ID管理(IAM)
クラウドセキュリティの要はID管理です。誰がどのリソースにアクセスできるかを細かく制御します。
最小権限の原則: 必要最低限の権限のみを付与する。
多要素認証(MFA): パスワードだけでなく、スマホアプリやハードウェアトークンを併用して認証を強化する。
2. データ保護
保存データ(At Rest)と通信データ(In Transit)の両方を暗号化します。また、誤操作によるデータ消失を防ぐためのバックアップや、S3バケットの公開設定ミスを防ぐためのガードレール設定も重要です。
3. ログ監視と検知
CloudTrailやCloud Audit Logsなどを有効化し、誰がいつ何をしたかの操作ログを記録・保管します。不審な動きがあった場合に即座に検知・通知する仕組み(GuardDutyなど)も導入しましょう。
責任共有モデルの理解
クラウドを利用する際は、ベンダーとユーザーの責任範囲を定めた「責任共有モデル」を理解することが不可欠です。物理的なデータセンターのセキュリティはベンダーの責任ですが、OSの設定やアプリケーションの脆弱性対策、データ管理はユーザーの責任となります。
「クラウドだから安全」と過信せず、自社の責任範囲における対策を確実に実施しましょう。
Probability 編集部
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